浴衣をまとい、短冊に願いを。山本日本語学校の七夕祭り

2026年7月19日、山本日本語学校カンボジアでは朝から七夕祭りの準備が始まりました。色とりどりの浴衣を並べた教室、生徒たちが手書きで作ったポスター——そして午後には、浴衣をまとった生徒たちが笹に短冊をつるし、日本の夏の文化を全身で体感しました。地域にも開かれたこの祭りは、山本日本語学校が大切にしてきた「日本語を、文化ごと体験する」という姿勢が凝縮された一日となりました。

準備から始まる七夕の一日

この日の七夕祭りは、在校生だけでなく地域の方々にも自由に参加できるオープンなイベントとして開催されました。生徒たちが手書きで作成したポスターには「FREE」の文字と七夕の絵が描かれ、午後3時から5時の開催が告知されていました。学内には案内図も掲示され、浴衣着付け室(男女別)、喫茶室、折り紙・願いごと室、紙芝居コーナーなど、複数の部屋がそれぞれ異なる体験コーナーとして設けられました。着付け室となった教室には、女性用の花柄・カラフルな浴衣と、男性用の藍色・紺地の浴衣がずらりと並べられ、参加者が自由に選んで袖を通せるよう整えられていました。

七夕祭りの着付け室に並んだ色とりどりの浴衣
生徒が手書きで作成した七夕祭りの告知ポスター(FREE・3:00PM〜5:00PM)

七夕とは――願いを星に届ける日本の行事

七夕は毎年7月7日に行われる日本の伝統的な行事です。織姫と彦星が1年に1度だけ天の川を渡って出会えるという伝説にちなみ、笹の葉に短冊をつるして願い事を書く風習が広く親しまれています。「たなばたさま」の歌は子どもたちに歌い継がれ、全国各地で笹飾りや短冊が飾られます。山本日本語学校では、日本語の学習とあわせて日本の文化を体験することを大切にしており、毎年この時期に七夕祭りを開催しています。生徒たちにとって七夕は、教科書で学んだ言葉が目の前に立ち現れる特別な日でもあります。

浴衣をまとい、短冊に願いを

午後3時を迎えると、生徒や地域の参加者が集まり始めました。それぞれ浴衣を選んで袖を通し、笹飾りの前に立つ姿は七夕ならではの特別な雰囲気を生み出していました。男女ともに浴衣をまとい、笹の前で笑顔を見せる生徒たちの姿は、日本の夏がカンボジアの地に届いた瞬間のようでした。

机に向かって丁寧に短冊をしたためる場面も見られました。「日本語能力試験に合格したい」「日本へ留学したい」といった学習への意欲を記した短冊や、家族の健康や仲間への感謝を綴った言葉が、笹の葉に揺れていました。喫茶室では軽食を楽しみながら紙芝居を鑑賞する場面もあり、学校全体が一つの祭り空間となりました。

浴衣をまとい短冊に願いを書く山本日本語学校の生徒たち
浴衣姿で七夕祭りに参加する山本日本語学校の学生

文化を体験する、ということ

山本日本語学校では、教室での日本語学習にとどまらず、日本の行事・文化を体験することで、言葉の背景にある文化への理解を深めることを目指しています。七夕祭りを通じて、生徒たちは「七夕」「短冊」「笹」「浴衣」「織姫・彦星」といった語彙を自然に学びながら、日本の季節感を体感しました。地域の人々も招いたこの祭りは、学校が単なる語学教室ではなく、地域に開かれた日本文化の発信の場でもあることを示していました。朝の準備から夕方の片づけまで、生徒・スタッフが一丸となって作り上げたこの一日は、言葉と文化を結ぶ学びの豊かさをあらためて感じさせてくれるものとなりました。


学びを支援する

山本日本語学校では、学生たちが安心して学び続けられるよう、授業料・寮費を無償で提供しています。
教材費、寮の運営、日々の学習環境の維持など、活動継続のためのご支援をお願いいたします。

学生たちの学びを支援する